旬の“おいしい”をレポート!
☆2025年2月の食材☆
冬春トマト
取材産地/養老町
食材名の豆知識
ナス科ナス属
16世紀から17世紀にかけて西洋から東洋へ伝わり、日本へは江戸時代初期に観賞用として入ってきたとされています。食用として栽培され始めたのは明治時代に入ってから。改良が重ねられ、現在、日本で登録されている品種は300種類以上。ミニトマト、ミディトマトなどの大きさ、赤、桃色や黄などの色がさまざまあるので、年間を通して、個性豊かなトマトを食べることができます。

品種の統一、赤熟トマトの出荷など、「池辺園芸トマト組合」の組合員の力を合わせてトマトを出荷
温暖な気候を生かしたJAにしみの管内や本巣市を中心に、岐阜県の冬春トマトのシーズンが訪れています。作付け面積は全域で2,390a(R7年度)、養老町では「池辺園芸トマト組合」が組合員7名の少数精鋭で、一丸となった取り組みで高品質なトマトづくりを目指しています。
数年前、全国に先駆けて新品種「かれん」の栽培を始め、3年前に組合全体で品種をかれんに統一しています。かれんはつるの節間が狭く、誘引作業の回数を減らすことができることや耐病性があることから、生産者の作業効率を高めます。また、食味が良く、硬玉のため日持ちするため、消費者に届くまで品質を維持させやすい点が特徴です。
同組合では新たな取り組みにも挑戦しています。例えば、今シーズンから1kgの小箱入りでの出荷を始め、店頭に並べやすく消費者も手に取りやすいトマトとして販売されています。通常よりも樹上で赤くさせた「赤熟トマト」の出荷もしており、数量限定販売されます。
近年の気候の変動により、思うような栽培ができない時もあるそうですが、そうした環境の中でもより良いトマトを届けたいと、それぞれの生産者が努力をされています。池辺園芸トマト組合の組合長成願洋治郎さんは有機質の肥料をベースに、季節ごとに肥料を変えるなど、元気なトマトの樹をつくり、品質向上を目指しています。
「地産地消として、養老のトマトを可愛がってもらえると嬉しい」と、成願さん。生産者、配送者、販売者、消費者などトマトに関わるみんなが笑顔になることを考えた農業に取り組んでいます。
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冬春トマトの生産DATA
出荷量/約370トン目標(R6年度403トン)
作付面積/220アール (R6年度242アール)
生産者/7名
生産品種/かれん
主な出荷先/岐阜・愛知
栽培スケジュール/8月下旬〜10月初旬[定植] → 10月末〜7月上旬[出荷]
◎JAにしみの 池辺園芸トマト組合のデータです。


組合長 成願 洋治郎 さん
(©️SAKURA編集部)
生産者紹介
JAにしみの 池辺園芸トマト組合
組合長 成願 洋治郎 さん
2000年、サラリーマンから農家へと転身した成願さん。後継ではない新規就農者が珍しかった頃に、農家での研修を経てトマト生産者として就農されました。「組合に育てていただいたから少しでもお役に立てたら」と、現在、組合長を務めています。
また、サラリーマン時代の流通業の経験をいかした生産者側の工夫を提案し、よりよい取り組みができるよう、組合をまとめています。
取材協力/池辺園芸トマト組合、JAにしみの、JA全農岐阜 園芸販売課
058-276-5305 (JA全農岐阜 園芸販売課)
【冬土用】にトマトを食べよう!
「土用」は立春、立夏、立秋、立冬の前のそれぞれ約17日間のことを指します。冬の土用期間の「未の日」(2025年は1月26日)に食べると良いとされているのが赤い食べ物。赤い食べ物といえばトマトです!
2025年の冬の土用にあたる1月17日〜2月2日に、イオン系列のスーパーなどでキャンペーンが展開されます。この機会に、岐阜のトマトを食べてみませんか。

この記事を書いた人

SAKURA編集部_Akiko.Iです!地元の美しい風景、四季の移り変わり、ワクワクなイベントを探求、発掘していきます。
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