岐阜県|旬の食材|
モロッコインゲン|「スクナもろっ子」の名前で出荷している高山市産

旬の“おいしい”をレポート!
☆10月の食材☆

モロッコインゲン

取材産地/高山市

インゲン|マメ科インゲン属
南米原産、日本へは江戸時代に隠元禅師が持ち込んだことから、インゲンの名前が付いたと言われている。サヤインゲン、アキシマササゲ、モロッコインゲンなどがある。カリウムや鉄などミネラルやビタミン類が豊富だが、タンパク質や食物繊維などさまざまな栄養素が含まれている。

岐阜県高山市/モロッコインゲン(©️SAKURA編集部)

やわらかくて食べ応えがある平べったいいんげん。生産者の徹底管理で出荷される飛騨高山の秋野菜

さやの長さが14〜20センチ、幅が2センチほどの幅広いモロッコインゲン。10年ほど前に丹生川蔬菜出荷組合 野菜部会 スナップ・モロッコ班が設立され、「スクナもろっ子」の名前で出荷されています。

春にスナップエンドウを栽培している方も多く、スナップエンドウの収穫が終わると、同じ支柱を利用しながら7月にモロッコインゲンの播種をします。その後、追肥や水の管理を行い、8月下旬から10月初旬まで収穫が行われます。緑のアーチにぶら下がるように実るモロッコインゲンは真っ直ぐで立派。存在感があります。

生産のポイントは排水と摘芯。水は必要ですが、土の排水が良好でないと良質なモロッコインゲンが実りません。また、つるの生長が早いため、葉ばかりにならないよう、一本一本、主枝の摘芯を行う必要があります。アーチの中に太陽の光が適度に入るように葉かきをするなど、ほ場全体の様子をみながら生産をされています。

「雨が多くても、気温が高過ぎても困る。良質なものを収穫しようと思うと、どんな調子かモロッコインゲンと会話ができるくらいにならないといけない」と、同班の大野 和彦さん。飛騨高山の自然と共に農業を営んでいます。

高山市丹生川地区では現在、17名の生産者がいます。出荷シーズン前に研修会や目揃え会を開き、生産技術の向上や出荷基準の統一を図り、おいしいモロッコインゲンを食卓に届けています。

モロッコインゲンのツルが伸び、トンネルのようになっているほ場(©️SAKURA編集部)
アーチの支柱にツルを巻きながら成長していくモロッコインゲンの樹(©️SAKURA編集部)
モロッコインゲンの花(©️SAKURA編集部)
花が落ちて間もなく、実が成長していく。写真は大きくなる前のモロッコインゲン(©️SAKURA編集部)
収穫シーズンはまさに鈴なりに。この中から出荷に適した長さを見極めて収穫をする(©️SAKURA編集部)
箱詰めされたモロッコインゲン(©️SAKURA編集部)
飛騨の野菜として各地で販売される(©️SAKURA編集部)
モロッコインゲンの素揚げ麺つゆかけ(©️SAKURA編集部)

素揚げでそのままのおいしさを食べてみよう

生産者の大野さんのお好みは煮物。そのほかにも、モロッコインゲンをそのまま素揚げをして麺つゆをかける食べ方もお勧めしてくださいました。素揚げのポイントは、洗ったインゲンの水気をしっかり拭きいて、低温で揚げること。香ばしい香りが食欲をかき立ててくれます。
(油跳ねはほとんどしませんが、心配な場合はヘタをカットしておくと良いでしょう。)

JAひだ丹生川蔬菜出荷組合 野菜部会 スナップ・モロッコ班
大野 和彦さん
(©️SAKURA編集部)

生産者紹介

JAひだ丹生川蔬菜出荷組合 野菜部会 スナップ・モロッコ班
大野 和彦さん

若い頃から兼業で農業に関わっていた大野さん。定年を迎えた後は豆好きなことから、これまでにグリーンピースや飛騨・美濃伝統野菜のあきしまささげを生産されていたことも。現在は春にスナップエンドウ、秋にモロッコインゲンを生産しています。「すばらしい飛騨の自然で育ったモロッコインゲンをぜひ、召し上がってください」。

取材協力/JAひだ丹生川蔬菜出荷組合 野菜部会 スナップ・モロッコ班、JAひだ、JA全農岐阜 園芸販売課
058-276-5305 (JA全農岐阜 園芸販売課)

※情報はページ上の更新日現在のものです。取材時と一部内容が異なる場合があります。

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