旬の“おいしい”をレポート!
☆2024年6月の食材☆
にんじん
取材産地/各務原市
にんじんの豆知識
中東のアフガニスタン周辺が原産地。そこから東に広がった東洋にんじんと西へ広がった西洋にんじんの大きく2種類に分けられる。東洋にんじんは細くて長く、赤みが強く、西洋にんじんは太くてオレンジ色が強い。含有量が多いβ-ベータカロテンは油と一緒に食べると体内でビタミンAに変わります。
珍しい二期作産地。黒土をいかしたにんじんづくり
明治時代末ころから栽培が始まった各務原市のにんじんは、昭和37年に短根にんじんを導入したことをきっかけに作付け面積が広がり、各務原市の特産物として知られています。現在は全国的に珍しい二期作が行われており、5〜6月に収穫する春夏にんじん、11〜12月に収穫する秋冬にんじんが出荷されています。
各務原台地に広がる黒ボク土が生育に適しているため、オレンジ色の濃いにんじんが収穫できることが特徴。品質を高めるため、栽培に適した土づくりも欠かせません。そのため、糖度も高く、甘さを感じることができます。取材に訪れた収穫中のほ場にも甘い香りが漂っていました。
今年は予定していた播種の時期から1週間ほど遅れたものの、4月の暖かさと適度な降水により、例年並みの大きさと品質のにんじんに成長しています。
収穫されたにんじんはそのまま「JAぎふ各務原にんじん選果場」へ。選果場で洗浄、選別、箱詰めなどを行い、集出荷予冷施設によって新鮮さを維持しながら出荷しています。収穫後の作業は選果場集中して行われるため、生産者は生産と収穫に集中することができ、より品質の高いにんじんづくりを目指すことができます。
高齢化により、生産をリタイアされる方もいますが「代々、受け継がれてきたにんじんに適した土地を残していきたい」と、熱い想いをもった伊藤尚宏さんをはじめとする若手生産者もいます。
また、各務原市園芸振興会にんじん部会、JAぎふ鵜沼支店、各務原市、東海学院大学、各務原商工会議所が連携協定結び、「各務原にんじん」のブランド化を目指し、おいしい地元産のにんじんを周知する活動を行っています。
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にんじん生産DATA
出荷量/2,200トン(R6年春夏にんじんの見込み)
作付面積/50ha
生産者/50名(各務原市園芸振興会にんじん部会)
主な出荷先/岐阜県、愛知県、北陸地方、北海道
栽培スケジュール(春夏にんじん)/12月中旬[播種]→5月〜6月[収穫]
生産者紹介
各務原市園芸振興会にんじん部会
伊藤 尚宏 さん
幼い頃から両親のにんじんづくりを手伝っていた伊藤さん。本格的なにんじんづくりを始めてから13年目になります。「大変な思いをしながらにんじんづくりをしていた親の姿を見ていた」からこそ、毎日畑に足を運んで葉の状態、土の状態を見守り、より良い品質のにんじんづくりに努めています。
現在は作付け面積8ha、1日に5tほどを収穫。「畑で見かけたら声をかけてください」と、地元の特産物について知ってもらいたいという気持ちで農業をされています。伊藤さんおすすめの食べ方は、バターで炒めた「にんじんソテー」です。
取材協力/各務原市園芸振興会にんじん部会、JAぎふ、JA全農岐阜 園芸販売課
058-276-5305 (JA全農岐阜 園芸販売課)
各務原にんじんを味わう!
東海学院大学の学生が各務原にんじんを使った郷土料理弁当を開発!今回は、昨年の冬にんじんを使ったお弁当をリニューアル。販売されるお弁当には、収穫したばかりの各務原にんじんが使われます。
[各務原にんじんを食べよう!四代目生彩弁当]
販売店/岐阜県内などの「マックスバリュ東海」
販売期間/2024年5月18日〜6月17日
【取材協力】
東海学院大学 管理栄養学科
住/岐阜県各務原市那加桐野町5-68
この記事を書いた人
SAKURA編集部_Akiko.Iです!地元の美しい風景、四季の移り変わり、ワクワクなイベントを探求、発掘していきます。
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