旬の“おいしい”をレポート!
☆11月の食材☆
羽島ぎんなん
取材産地/羽島市
銀杏。イチョウ科イチョウ属イチョウは裸子植物。黄色く、独特な匂いを放つ部分は果肉ではなく外種皮。硬くて白い部分が内皮種で、私たちが食べている部分は種子になる。外種皮は触れるとかぶれることがあるので注意が必要。
タンパク質、カロチン、ビタミンB1など栄養が豊富。
丁寧な手作業で出荷され、関西の市場で評価の高いぎんなん
羽島市で伝統的に生産されている「羽島ぎんなん」が10月5日、今シーズン初出荷されました。おおよそ年末まで出荷が続き、1月上旬に最終日を迎える予定です。初出荷日には羽島市下中町にある集出荷場で目揃い会が開かれ、羽島市銀杏出荷組合の生産者が高品質の出荷を目指して、出荷基準の確認が行われました。
羽島市では50年ほど前、養蚕業からの切り替えや米生産からの転作によって、ぎんなん生産が盛んになりました。主に藤九郎という品種が出荷されており、「飛騨・美濃伝統野菜」として認証されています。
ブランドぎんなんとして出荷するためには、収穫から時間と手間が必要です。まず、外種皮(果肉のように見える部分)が黄色くなったぎんなんを、木の枝を揺らして下に敷いたネットに落とします。ぎんなんを回収して作業場へ運び、洗浄機を使って果肉を取り除きます。乾燥させた後、選別をし、袋詰めをして1週間に1度の出荷日に出荷をします。
殻に艶があり、肌触りの良いものが出荷されるのはもちろん、殻に覆われて中身の見えないぎんなんそのものの質が肝心です。そのため、塩水を使って比重を確認し、実入りの良いものだけを出荷することが、羽島市銀杏出荷組合で徹底されています。
このような生産者の努力があり、特に関西圏の市場で評価が高いのが特徴です。今年は夏の多雨や台風による心配もありましたが、枝が重さで垂れ下がってくるほど、しっかりと良いぎんなんが実っています。
簡単!ぎんなんの殻を剥く方法
ひと握りの殻付きぎんなんを紙封筒に入れて口を折る、または、新聞紙で畳むように包みます。レンジに40秒かけ、熱さに注意しながら中身を出し、殻が割れていないぎんなんがあれば、キッチンバサミの殻割り部分などで割れば、スムーズに殻を取り除くことができます。
生産者紹介
羽島市銀杏出荷組合
組合長 後藤 清さん
親から引き継いだ土地にぎんなんの木を植え、自宅用として栽培を始めた後藤さん。背の低かったぎんなんがぐんぐん大きくなり、出荷できるほどの量が収穫できるまでに。25年以上経った今、大木になり、毎年、大量の実を成らせています。後藤さんの収穫方法は木に登って揺らし、実を落とす方法。元気な体を保つことも大切にされています。
取材協力/羽島市銀杏出荷組合、JAぎふ、JA全農岐阜 園芸販売課
058-276-5305 (JA全農岐阜 園芸販売課)
この記事を書いた人
SAKURA編集部_Akiko.Iです!地元の美しい風景、四季の移り変わり、ワクワクなイベントを探求、発掘していきます。
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