旬の“おいしい”をレポート!
☆11月の食材☆
飛騨やまっこ(しいたけ)
取材産地/岐阜県高山市
低カロリーで食物繊維が豊富、旨味成分のグアニル酸を多く含むため、煮物や鍋料理の具にすると、他の食材のおいしさを増してくれる。もちろん、和食の要になる出汁にも欠かせない。
春から秋にかけてじっくり培養。冬季収穫の上質なしいたけ
岐阜県では、山間部を中心にブランドしいたけが生産されており、美濃地方で生産される「美濃やまっこ」、飛騨地方で生産される「飛騨やまっこ」があります。 飛騨やまっこは雪深くなる飛騨地域の冬の主力農産物として、 多くの生産者が栽培に取り組んでいます。
中谷農園では、前年の12月から2月にしいたけ栽培の土台となる菌床ブロックを準備し、しいたけ菌をブロックに植え付けた後、ビニールをかけて10月まで菌を培養します。
10月にビニールをカットして温度と湿度の調整をすると、しいたけが発生し始め、3週間ほどで収穫が可能に。収穫する際はかさの傷みや変色が出ないよう、丁寧に優しく扱い、肉厚のしいたけとして出荷しています。
菌床ブロックからは次から次へとしいたけが発生してくるので、 収穫適期を見極めることが大切になります。もちろん、品質の良いしいたけを生産するための管理も徹底しています。特に温度と湿度の微妙な調整が必要になるため、 気が抜けません。シーズン中は毎日、9棟あるハウスを全て回りながら管理をし、総勢14名で収穫、 パック詰めを行い、4月まで出荷が続けられます。
品質が良いため市場からの評判が高く、特に大きく育った飛騨やまっこは贈答用にもされるほど。JAひだやまっこ出荷組合では、さらに品質を高めるために一人ひとりの生産技術を磨き、 また、新品種の栽培研究などにも取り組んでいます。
飛騨やまっこのバター炒め
かさが肉厚で存在感のある「飛騨やまっこ」はそのまま焼いて食べるのがおすすめ。バター炒めにして旨味を閉じ込め、少し醤油を垂らして食べると、しいたけの風味を噛み締めることができます。
生産者紹介
JAひだやまっこ出荷組合 組合長
中谷 賢栄さん
40年ほど前に原木栽培から始められた父親の姿を見ながら子ども時代を過ごした中谷賢栄さん。原木にしいたけ菌を打つ手伝いをしていたこともあるそうです。
現在、栽培方法は全て菌床に切り替わっており、賢栄さんは父親から継いだ技術をいかし、また、栽培研究にも取り組みながら、高品質のしいたけを出荷しています。
取材協力/JAひだやまっこ出荷組合、JA全農岐阜 園芸販売課
058-276-5305 (JA全農岐阜 園芸販売課)
この記事を書いた人
SAKURA編集部_Akiko.Iです!地元の美しい風景、四季の移り変わり、ワクワクなイベントを探求、発掘していきます。
いいね👍体験口コミ