岐阜県|旬の食材|
春だいこん|春だからこそ感じられる甘みとシャキシャキ食感

旬の“おいしい”をレポート!
☆2025年3月の食材☆

食材名

取材産地/岐阜市

春だいこんの豆知識
だいこん アブラナ科
原産地は地中海沿岸地域から中央アジアにかけてのエリア。日本には8世紀頃に中国から伝わってきました。品種はさまざまあり、青首だいこんを中心に、守口だいこん、桜島だいこんなど、地方特有の品種がいくつもあります。赤くて小さいラディッシュもだいこんの仲間。栄養はビタミンCや消化を助けるジアスターゼが豊富に含まれています。

岐阜市で収穫された春だいこん
岐阜県岐阜市/春だいごん(©️SAKURA編集部)

サラダやおろしなど、生で食べたくなる春だいこん

秋に播種し、寒い冬を乗り越えながら成長した春だいこんの出荷が2月中旬から始まりました。春だいこんの特徴はシャキシャキとした歯応えと甘さを感じられるところ。そのため、おすすめの食べ方は生のまま。スティックサラダやだいこんおろしにすると口の中に爽やかなだいこんのおいしさが広がります。

主な生産地となる岐阜市則武、鷺山、島、合渡地区は長良川が運んできた肥沃な砂地が広がる地域です。そのため、だいこんは土の中ですくすくと成長し、品質の良いだいこんを出荷することができるのです。

ただ、だいこんは土の中で成長するため、収穫するまで状態が分かりません。最大限の努力をして環境を整えることが重要になります。その中で近年は「リビングマルチ」を取り入れる生産者が増え、さらに高い品質のだいこん出荷を目指しています。

「リビングマルチ」とは、畝間に麦を作付けする方法です。麦が地面を覆うため草が生えにくく、除草剤の使用回数を減らすことができます。また、土壌の水分を保つため、成長過程に水分が必要なだいこんにとって適切な方法です。収穫後はそのまま土に漉き込んで栄養を含ませた土づくができます。 このように、生産者は昭和時代から数世代にわたって培われてきた栽培技術をベースに、時代に合わせた新しい技術を取り入れながら、おいしいだいこんづくりに尽力しています。地元産の鮮度の良いだいこんで春のおいしさを味わってみませんか。

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春だいこんのほ場
露地でのトンネル栽培の様子。収穫に向けてビニールを少しずつめくり、3月には全て撤去されます(©️SAKURA編集部)

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リビングマルチの様子
リビングマルチとなっている麦。雑草抑制、保水、緑肥などメリットがいくつもあります(©️SAKURA編集部)

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換気中の春だいこんのほ場
冬の間もビニールを少し上げて換気をします (©️SAKURA編集部)

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ハウスの中の春だいこんの様子
ハウスで育った春だいこんは2月中旬から出荷が始まります (©️SAKURA編集部)

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収穫された春だいこん
収穫時期になると荷台いっぱいに春だいこんを載せたトラックを見かけることがおおくなります。この後、生産者はだいこんを水洗いして出荷します (©️SAKURA編集部)

春だいこん生産DATA

出荷量/約500t(R7年度見込み)
作付面積/9ha(R7年)
生産者/24名(岐阜県園芸特産振興会 だいこん部会)
主な出荷先/岐阜
栽培スケジュール/11月〜[種まき] → 2月中旬〜6月上旬[収穫・出荷]

岐阜市で収穫される春だいこん (©️SAKURA編集部)
岐阜市園芸振興会 だいこん部会
加藤 哲也さん(©️SAKURA編集部)

生産者紹介

岐阜市園芸振興会 だいこん部会
加藤 哲也さん

小さい頃、だいこん畑が辺り一面にあった風景の中、祖父のだいこんづくりを見て、手伝いもしながら育った加藤さん。就農も自然な流れだったそうです。
就農から15年ほど経ち、4年前からは世界初の「パープルリシャス」の栽培にも挑戦しています。まずは栽培方法を確立させることと、多くの人に認知してもらうことを目標に、だいこん生産と合わせて岐阜の農業を盛り立てようとされています。

取材協力/岐阜市園芸振興会 だいこん部会、JAぎふ、JA全農岐阜 園芸販売課
058-276-5305 (JA全農岐阜 園芸販売課)

加藤さんがつくる「パープルリシャス」に日本中から関心が寄せられています!!

パープルリシャスはブロッコリーの仲間で、柔らかな茎を食べます。加熱しても紫色のままで、アスパラガスに近い食感があります。赤キャベツと緑のブロッコリーを掛け合わせた野菜で、アメリカで誕生しました。紫色の色素となるアントシアニンが多く、栄養たっぷり。中華、おひたし、天ぷらなどでおいしく食べられます。

収穫時期の12〜3月は畑が紫色に!(©️SAKURA編集部)
茎を食べるブロッコリー。束ねると花束のような雰囲気にもなります(©️SAKURA編集部)
希少ですが、岐阜のスーパーでの販売もされています (©️SAKURA編集部)
まだ生産量が少ない貴重な野菜です(©️SAKURA編集部)

※情報はページ上の更新日現在のものです。取材時と一部内容が異なる場合があります。

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SAKURA編集部_Akiko.Iです!地元の美しい風景、四季の移り変わり、ワクワクなイベントを探求、発掘していきます。

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