岐阜県|旬の食材|
円空さといも|低カロリーでヘルシー!もっちりとした粘りの『円空さといも』

旬の“おいしい”をレポート!
☆2025年12月の食材☆

円空さといも

取材産地/関市

さといもの豆知識
東南アジア原産。日本へは縄文時代稲作文化が始まる前に伝来しました。山で採れる山芋に対し、里で採れることが「里芋」の名前の由来です。一つの親芋を囲むように子芋や孫芋が育つことから、豊作や子孫繁栄を願う縁起物とされてきました。里芋は、芋類の中でも低カロリー。炭水化物のほかカリウムが含まれるほか、ぬめり成分のガラクタンという食物繊維も含まれます。

岐阜県関市/円空さといも(©️SAKURA編集部)

まん丸で粒ぞろい!岐阜の里芋ブランド

煮物・鍋料理が食卓に並ぶ季節になりました。今回ご紹介するのは、そんな時期に旬を迎える食材「さといも」です。
岐阜県中濃地域では、岐阜の地域ブランドとして『円空さといも』を栽培しており、12月には出荷最盛期を迎えます。

江戸時代、寛永9年(1632年)、岐阜県に生まれた僧侶「円空」は、日本各地を遊行し、円空仏を数多く残しました。木彫りの円空仏の丸い顔立ちにこの地で作られる里芋の形が似ていることから『円空さといも』と名付けられ、現在では岐阜の里芋の地域ブランドとして確立しています。

昭和58年頃に栽培していた里芋の中から、丸芋を多くつける株を選抜し増殖と系統の選別を繰り返し行い、大きな粒ぞろいの『円空さといも』が形成されました。
平成7年にブランド化が始まり中濃里芋生産組合が設立。平成15年には、商標登録を取得しました。

円空さといも生産組合組合長を務める片桐靖晴さんの圃場では、3月に定植した里芋を、長良川から取水する農業用水「中濃用水(ちゅうのうようすい)」を利用し栽培されます。大きな葉をつけて沢山の水分を吸水する里芋は、夏の日照りが続く時期が要となり10日以上雨の降らない日が続いた今年の夏は、特に心配したのだとか。
そのほか里芋は連作が難しく一度栽培したその土地では、5年間里芋を作ることができないため、片桐さんの圃場では、翌年に米、麦など植え付け土壌改良を行います。
もともと米農家だった片桐さん。初めて作った里芋栽培で大きな『円空さといも』ができた時は、とてもやりがいを感じたとおっしゃっていました。

『円空さといも』は、もっちりとした粘りがあり味が染みやすく、煮崩れがしにくいのが特徴です。煮物やおでんの具など長時間煮込む料理に向いています。
新鮮な里芋を選ぶポイントは、皮が乾燥しておらず、縞模様が均等でくっきりしているものがおすすめです。

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11月中旬収穫時期を迎えた里芋の圃場。(©️SAKURA編集部)

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一つの親芋に対し多いときは100個の子芋、孫芋ができる。(©️SAKURA編集部)

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11月中旬、今年初の出荷準備。 (©️SAKURA編集部)

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サイズごとに5kgずつ箱詰めされ各市場へ出荷。(©️SAKURA編集部)

円空さといも生産DATA

出荷量/約70トン(令和7年度計画)
栽培面積/6.8ha(令和7年度)
部会員数/37名
主な出荷先/岐阜市場、名古屋北部市場
栽培スケジュール/
3月植え付け→その後、圃場管理、施肥管理、病害虫防除、灌水を定期的に行う→11月~3月収穫、貯蔵、出荷

芋は常温で保存。素材を味わう煮物がおすすめです。旬の味わいを楽しんでください。

生産者写真(©️SAKURA編集部)

生産者紹介

円空さといも生産組合 組合長
片桐 靖晴さん

もともと米農家だった父を継ぎ、円空さといも生産組合副会長の勧めもあり『円空さといも』の栽培に着手し今年で11年目を迎えます。
これからの新しい農業のあり方について常に向き合っています。

取材協力/円空さといも生産組合、JAめぐみの、JA全農岐阜
058-276-5305

JAめぐみの「ファーマーズマーケットとれったひろば」スタッフおすすめレシピ!

円空さといもコロッケ

材料

  • 里芋………400g〜500g
  • 長ネギ……1本
  • 鶏ひき肉…100g
  • 生姜すりおろし…小さじ1/4
  • だしの素…小さじ1と1/2
  • 塩…………少々

[調味料]

  • 酒……大さじ1
  • 醤油…小さじ1と1/4
  • 砂糖…小さじ1/2
  • 味噌…小さじ1/2

[フライ用]

  • 小麦粉・卵・パン粉…適宜
  • 揚げ油…………………適宜

作り方
里芋の皮をむいて一口大の大きさに切り、水から茹でる。
①の芋をざるにあげ、熱いうちにつぶす。
フライパンに油を入れ、ひき肉、生姜を炒め、みじん切りにした長ネギ、だしの素、塩を入れる。
③の長ネギがしんなりしてきたら、調味料を入れ和える。
④につぶした里芋を混ぜ合わせ、丸く成形し、小麦・卵液・パン粉をつける。
揚げ油を170℃になるまで熱し、きつね色になるまで揚げて出来上がり。

円空さといもコロッケ(©️SAKURA編集部)

※情報はページ上の更新日現在のものです。取材時と一部内容が異なる場合があります。

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この記事を書いた人

SAKURA編集部_Yumi.S

SAKURA編集部の_Yumi.Sです。
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