現存する貴重な旅客機の内部に興味津々♪『機内特別公開』戦後初の国産旅客機
岐阜かかみがはら航空宇宙博物館に野外展示されている戦後初の国産旅客機YS-11の機内特別公開が5月25日(土)に開かれました。2006年まで運行されていた同機は国内で数機しか現存していない。来場者はボタンなどが細かく配備された操縦席や、左右2列ずつの客席を興味深そうに見学しました。
YS-11は日本の機体メーカー数6社が共同出資した「株式会社日本航空機製造」が設計・製造しました。1962(昭和37)年に名古屋飛行場で試作機が初飛行した。全長32メートル、幅26.3メートルの中型輸送機で客室は64席。
一部機材は各務原で生産
1993(昭和48)年まで182機が製造され、海外へも輸出されました。同博物館に展示されている機体は全日空とエアーニッポンで運行されていました。主翼とエンジンを覆う部分「エンジンナセル」は各務原で生産されました。
1995(平成7)年11月末に役目を終え、同年12月に岐阜飛行場へ最終飛行した。フライトは計約5万時間に及んだといいます。YS-11は同博物館を含め、数機しか現存していないそうです。
特別公開には、男性6人のボランティアが来場者の見学をサポートしました。いずれも航空機が好きな人で、各務原市の航空機関連の製造会社に勤務する現役社員もいます。来場者からの質問に答えていました。
ボタン、スイッチが並ぶ操縦席
来場者は設置されたステップから機内に入りました。操縦席は数十個のボタンやスイッチが並んでいました。不破郡垂井町から訪れた男性は「スイッチなどがたくさん付いていて驚いた。現在の飛行機はコンピューターライズされているが、当時は今ほどではないのに、よく飛んでいたと思う」と感想を話していました。
また飛行機に興味があるという女性は、ボランティアスタッフに操縦席の機器などについて、熱心に聞いていました。
観光バスのような客席
客席は左右に2列ずつあります。「観光バスの座席みたい」と見学した方が話したように、中型輸送機なので狭く、バスの車内にいる印象でした。来場者は興味津々の様子で見ていました。
新婚旅行で搭乗した老夫婦
特別な感情で機内を見学した夫婦がいました。大阪府から来た男性は43年前、新婚旅行でYS-11機に搭乗したそうです。男性は「新婚旅行の際、人生で初めて飛行機に乗ったのがYS-11機でした。伊丹空港(大阪府)から松本空港(長野県)まで飛びました。思い出のある飛行機です」と感慨深く語っていました。40年余りの年月を経て、新婚時にタイムスリップした感じですね。
この日は250人が見学に訪れました。若い人には新鮮で、年配の方には懐かしいYS-11機。“伝説”の飛行機を通じ、いろいろな人間ドラマがありそうです。機体は今夏、外装の塗装工事を行います。秋には化粧直しした姿が見られますね。
岐阜かかみがはら航空宇宙博物館
ギフカガミガハラコウクウウチュウハクブツカン
岐阜県各務原市下切町5-1
問/岐阜かかみがはら航空宇宙博物館
058-386-8500
10:00~17:00(土日祝は〜18:00)
第一火曜日(休日の場合、翌平日)
年末年始(12月28日〜1月2日)
大人/800円
団体(有料入館者が20名以上)大人/700円
年間パスポート大人/2,000円
高校生・60歳以上/500円
団体(有料入館者が20名以上)高校生・60歳以上/400円
年間パスポート高校生・60歳以上/1,300円
中学生以下/無料
有
https://www.sorahaku.net/
sorahaku0324
X 岐阜かかみがはら航空宇宙博物館
この記事を書いた人
SAKURA編集部の_Gouji.Nです。
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